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学習意欲の低下につながることも多い・・・・・視力異常
毎日新聞より 2007年2月8日 東京朝刊 より
[黒板は見えるのに手元の字が見えにくい・段差につまずく:視力異常]
黒板は見えるのに、手元の教科書の字が見えにくい。
そんなこれまで見落とされがちだった視力の異常が少しずつ
認識されつつある。
いくつかの原因が考えられるが、学習意欲の低下につながる
ことも多く、就学前後の検査が望まれる。
<ドジの理由>
「本を読むと、とても疲れてしまう。形の似たアルファベット
も区別しづらい」と兵庫県加古川市の黒田華世さん(31)は
振り返る。
本は1行ごとに定規を当てながら読み進める工夫をしてきた
という。
黒田さんは小学1年のころから目が悪くなり始めた。
視力検査の結果は良い時と悪い時の差が大きく、眼鏡も常に
違和感があった。
今年、眼鏡を新しくしようとインターネットで検索し、神戸市
中央区の「視機能トレーニングセンター Joy Vision」の
ホームページに掲載されていたチェックリストを見つけ、
当てはまることが多く驚いた。
「小さい時からボールをぶつけたり、ちょっとした段差に
つまずいたり、道路を横断するにも車との距離感がつかめず
苦労した。自分が“ドジ”なんだと思ってきたけど、見え方の
せいと分かって納得できた」と話す。
<総合的な判断必要>
同センター代表で、米国オプトメトリスト(検眼士)の資格を
持つ北出勝也さん(37)によると、黒田さんの場合は右目と
左目の調整力にずれがある。
「学校の視力検査では、片方ずつ測定して済ますことが多い。
でも、両眼を寄せたり、離したりする力を調べたり、見た
ものを的確に脳が処理できているかどうかなど、実は視覚は
複雑な機能。総合的に判断することが大切」と北出さんは
説明する。
原因は調節障害などさまざまで、訓練で改善することもある
が、基本的には症状に合わせ眼鏡のレンズを加工し矯正する。
眼鏡の役割を重視する欧米では、眼科医、眼鏡店以外に、
視覚機能を総合的に検査するオプトメトリストが広く知ら
れている。
日本でも斜視や弱視などの訓練にあたる視能訓練士という
国家資格があるが、あまり知られていない。
[Joy Vision]http://www.joyvision.biz/
北出さんはもっと視覚機能の重要性を知ってほしいと、全国
約30の眼鏡店と昨年、「視覚機能研究会」をつくった。
(http://www.joyvision.biz/shikaku_study.html)
<近見視力検査を>
「学校の健康診断では、黒板が見えるかどうかの『遠見視力』
しか調べないが、手元が見えるかどうかの『近見視力』が、
視力の異常をチェックするうえで重要だ」。
桃山学院大の高橋ひとみ教授(健康教育)は指摘する。
通常の視力検査では、ランドルト環と呼ばれる「C形」の
ものを5メートル離れて見るが、これは遠見視力をみるもの。
近見視力は、ランドルト環を50分の3に縮小し、30センチの
距離で調べる。
高橋教授は10年以上前から子どもたちの近見視力について調査
してきた。
04年に大阪府内の小学校で全児童980人を調査したところ、
遠見視力が1.0以上にもかかわらず、近見視力は1.0未満という
ケースが、右目で9.5%、左目で16.0%いた。
教科書の文字を読むのに支障があるとされる0.7未満に、片目
でも該当する児童は8.0%いた。
テレビなど生活習慣の影響をみると、遠見視力は強い関連が
みられ、学年が上がるほど視力不良者が増えた。
一方、近見視力はほとんど関連なく、学年による数の違いも
なかった。
さらに高橋教授は昨年、東京都内の中学で1年生120人に、
近見視力と学習能率について11項目のアンケートを実施。
両目で見た時の近見視力が1.0未満の生徒は、1.0以上の生徒に
比べ、
・文字や行を飛ばして読む
・どこを読んでいるか分からなくなる
・パソコンの画面が見づらい
・物が二つに見えることがある
という4項目で、困難を感じることが多かった。
高橋教授は引き続き、小学校や幼稚園などでも調査を継続中。
「個別の原因や、学習障害(LD)との関連、検査のあり方
などさらに詳しく検証していく必要がある。
ただ、子どもの視力は就学前後に発達が完了すると言われる
だけに、小学校低学年の健診にぜひ近見視力を導入してほしい」
と訴えている。
============================
◆眼球運動機能
・読むときに字や行を飛ばして読んでしまう
・どこを読んでいるのかわからなくなる
・黒板を写すのに時間がかかる
・運動の中で球技が特に苦手
◆調節機能
・物がぼやけて見えることがある
・パソコンが見づらい
◆両目の連動性
・物が二つに見えることがある
・深視力(遠近感)が弱い
◆視覚情報の処理機能
・漢字が覚えられない
・図形の問題が苦手
・方向の認識が弱い
一つでも該当すると、視覚障害の疑いがある。
(北出勝也さん作成)
毎日新聞 2007年2月8日 東京朝刊
http://www.mainichi-msn.co.jp/kurashi/kenko/news/20070208ddm013100178000c.html
[黒板は見えるのに手元の字が見えにくい・段差につまずく:視力異常]
黒板は見えるのに、手元の教科書の字が見えにくい。
そんなこれまで見落とされがちだった視力の異常が少しずつ
認識されつつある。
いくつかの原因が考えられるが、学習意欲の低下につながる
ことも多く、就学前後の検査が望まれる。
<ドジの理由>
「本を読むと、とても疲れてしまう。形の似たアルファベット
も区別しづらい」と兵庫県加古川市の黒田華世さん(31)は
振り返る。
本は1行ごとに定規を当てながら読み進める工夫をしてきた
という。
黒田さんは小学1年のころから目が悪くなり始めた。
視力検査の結果は良い時と悪い時の差が大きく、眼鏡も常に
違和感があった。
今年、眼鏡を新しくしようとインターネットで検索し、神戸市
中央区の「視機能トレーニングセンター Joy Vision」の
ホームページに掲載されていたチェックリストを見つけ、
当てはまることが多く驚いた。
「小さい時からボールをぶつけたり、ちょっとした段差に
つまずいたり、道路を横断するにも車との距離感がつかめず
苦労した。自分が“ドジ”なんだと思ってきたけど、見え方の
せいと分かって納得できた」と話す。
<総合的な判断必要>
同センター代表で、米国オプトメトリスト(検眼士)の資格を
持つ北出勝也さん(37)によると、黒田さんの場合は右目と
左目の調整力にずれがある。
「学校の視力検査では、片方ずつ測定して済ますことが多い。
でも、両眼を寄せたり、離したりする力を調べたり、見た
ものを的確に脳が処理できているかどうかなど、実は視覚は
複雑な機能。総合的に判断することが大切」と北出さんは
説明する。
原因は調節障害などさまざまで、訓練で改善することもある
が、基本的には症状に合わせ眼鏡のレンズを加工し矯正する。
眼鏡の役割を重視する欧米では、眼科医、眼鏡店以外に、
視覚機能を総合的に検査するオプトメトリストが広く知ら
れている。
日本でも斜視や弱視などの訓練にあたる視能訓練士という
国家資格があるが、あまり知られていない。
[Joy Vision]http://www.joyvision.biz/
北出さんはもっと視覚機能の重要性を知ってほしいと、全国
約30の眼鏡店と昨年、「視覚機能研究会」をつくった。
(http://www.joyvision.biz/shikaku_study.html)
<近見視力検査を>
「学校の健康診断では、黒板が見えるかどうかの『遠見視力』
しか調べないが、手元が見えるかどうかの『近見視力』が、
視力の異常をチェックするうえで重要だ」。
桃山学院大の高橋ひとみ教授(健康教育)は指摘する。
通常の視力検査では、ランドルト環と呼ばれる「C形」の
ものを5メートル離れて見るが、これは遠見視力をみるもの。
近見視力は、ランドルト環を50分の3に縮小し、30センチの
距離で調べる。
高橋教授は10年以上前から子どもたちの近見視力について調査
してきた。
04年に大阪府内の小学校で全児童980人を調査したところ、
遠見視力が1.0以上にもかかわらず、近見視力は1.0未満という
ケースが、右目で9.5%、左目で16.0%いた。
教科書の文字を読むのに支障があるとされる0.7未満に、片目
でも該当する児童は8.0%いた。
テレビなど生活習慣の影響をみると、遠見視力は強い関連が
みられ、学年が上がるほど視力不良者が増えた。
一方、近見視力はほとんど関連なく、学年による数の違いも
なかった。
さらに高橋教授は昨年、東京都内の中学で1年生120人に、
近見視力と学習能率について11項目のアンケートを実施。
両目で見た時の近見視力が1.0未満の生徒は、1.0以上の生徒に
比べ、
・文字や行を飛ばして読む
・どこを読んでいるか分からなくなる
・パソコンの画面が見づらい
・物が二つに見えることがある
という4項目で、困難を感じることが多かった。
高橋教授は引き続き、小学校や幼稚園などでも調査を継続中。
「個別の原因や、学習障害(LD)との関連、検査のあり方
などさらに詳しく検証していく必要がある。
ただ、子どもの視力は就学前後に発達が完了すると言われる
だけに、小学校低学年の健診にぜひ近見視力を導入してほしい」
と訴えている。
============================
◆眼球運動機能
・読むときに字や行を飛ばして読んでしまう
・どこを読んでいるのかわからなくなる
・黒板を写すのに時間がかかる
・運動の中で球技が特に苦手
◆調節機能
・物がぼやけて見えることがある
・パソコンが見づらい
◆両目の連動性
・物が二つに見えることがある
・深視力(遠近感)が弱い
◆視覚情報の処理機能
・漢字が覚えられない
・図形の問題が苦手
・方向の認識が弱い
一つでも該当すると、視覚障害の疑いがある。
(北出勝也さん作成)
毎日新聞 2007年2月8日 東京朝刊
http://www.mainichi-msn.co.jp/kurashi/kenko/news/20070208ddm013100178000c.html


